平角線(縦型)コイル

近年、環境問題がクローズアップされつつある中、私たちの生産活動においてもさらにそのウェイトが高まりつつあります。ハイブリットカーから電気自動車、又パソコンの普及に伴うEMCノイズフィルター等、それらに向けた製品群は、大きくそのすそ野を広げてきています。

そんな製品の中に使われているコンバータやインダクタンス用コイルに私たちは注目し、開発に着手しました。今までにもこのような平角線(縦型)コイルは存在していましたが、その巻線方法を変えることで、より広範囲な応用を可能にしました。

特徴

平角線(縦型)コイルの特徴

丸い電線を用いて巻線にした場合と、平角線(縦型)コイルを用いて巻線した場合の比較を下図に示します。
[従来コイルと平角線(縦型)コイルの比較]
縦型方式の巻線により、1層巻とした場合の分布容量が無くなり、コイル全体としての浮遊容量が小さくなります。又丸い線材を使用した場合に発生する隙間がなくなり占有率が向上します。(約70%まで向上)

巻線方法

平角線(縦型)コイルの巻線方法には色々な方法がありますが、従来のエッジワイズコイルの巻線方法とは異なった、圧延という画期的な方法により、平坦度の極めて優れた、より薄型から厚型までの巻線を可能にしました。

・線幅と厚さ比、40倍以上を実現
・50μ厚以下という極薄コイル巻線が可能
・放熱効果の大幅な改善

[0.2mmx8mm巾のコイル画像]

絶縁皮膜

平角線(縦型)コイルを用いたコイルでは、その絶縁皮膜にはワニスを用いてますが、より耐熱性能(500℃以上)を向上させるためセラミックを塗布することによる、燃えない皮膜形成を完成しました。

・H10年特許取得済(アメリカ特許取得済)

放熱効果

銅板の内側から直接外側へ熱を放出するため、従来の丸線に比べ放熱効果が非常に大きく、フィンとの組み合わせで更に効果大。(特許出願中)

形状

本圧延方式の巻線方法では、巻線した後の変形が全く無いという特徴があり、四角形はもちろん色々な形状のコイルも可能になります。

詳細資料

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応用例

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電中研報告書

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